鋳造は大仏様やマンホールの蓋などでおなじみの技法ですが、ジュエリーの様に
細かな細工に利用する技法はこれとは若干異なる精密鋳造という技法です。
精密鋳造とは、ワックス型の模型モデルを鋳型材でくるんで鋳型をつくり、加熱してワックスを溶かし流出させたあとに生じた空洞部に、溶融金属を注入して鋳物を作る方法です。
主に大量生産に用いられますが、3次元の複雑な細工物やデザイン物等の一品物にも利用します。
ワックスモデルの取り方に2種類の方法があります。
1:原型を金属で作りそれを元にしてワックスモデルを作る方法
2:ワックスの固まりから直接ワックスモデルを切り出す方法
1の原型を金属で作る行程は前回覗いた工房物語の「伝統的な鍛金・彫金による金工技法」で述べた
行程と原則的には同じです。ではなぜワックスモデルを取るかと言うと
この元型(原型)があると同じものが何個も比較的容易に作れるからです(量産向き)。
2のワックスによる直接整形は金属原型を作らずいきなりワックスモデルを作る方法です。
ワックスを彫刻刀等で彫りだして作るので比較的容易に出来ますが、量産する場合は少し工夫が必要です。
また、複雑なデザインや、地金の風合いに色々工夫を施したデザインなど、個性的なデザインも可能です。
ここで注意しなければいけないことは、鋳造の方法の善し悪しが直接最終製品の善し悪しに影響することです。
<ここでもまずデザインを興します>
![]() | ![]() |
<前回覗いた工房物語の伝統的な金工技法で金属原型を作った後に、ワックスモデルの制作に入ります>
*ゴム型の制作

温めて柔らかくしたゴムで原型を隙間なくピッタリと挟み込みます
*ゴム切りです。

冷えて固くなったゴムを切り、中の金属原型を取り出します。

手に切り出さないとその後のワックスモデル造りがうまくいきません。
ゴム型の下部が広がっているのはワックスを注入する
ワックスインジェクターのノズルが当たるためです。
*ワックスインジェクターのよるワックス注入です。

原型を取り出した痕に出来た空洞に熱したワックスを注入します。
うまく注入しないと、空気がじゃまして細部までワックスが入らなかったり、空気が混入して良いワックスモデルになりません。
<2のワックスの固まりから直接ワックスモデルを作る方法では、彫刻刀やスパチュラ、キサゲ等で直接デザインを彫りだして行きます>。

ワックスブロックを彫刻刀などで切り出し
デザイナーのデザインを具象化します。
(ゴム型取り、ワックスインジェクターによる
ワックス注入の行程は不要です)
1の金属原型による方法や、2の直接切り出す方法で、ワックスモデルが出来ました。
<次にこうして出来たワックスモデルを使って鋳造します>
*ワックスツリーの製作

ワックスを鋳型材で包むため湯道の回りに
電熱コテで木の枝の様につけていきます。
鋳型材の石膏を流し込みます。
そしてよく乾燥させます。

*石膏を焼結しています。

焼結すると内部のワックスが溶け出し、中に空洞が出来ます。
ワックスを溶かしだして空洞を作るのでロストワックスと言います。
この空洞に熔けた金属を流します(鋳造です)
1:ここでは気泡の発生を最小限にすること。
2:地金を均一に、細部まで流し込むこと。
この2点が最大の課題です。
*遠心鋳造機です。

これがしっかり出来てないと「す」が入り、見た目は良くてもひどい製品になってしまいます。
吸引鋳造、遠心鋳造、真空鋳造等色々な鋳造方法があり、いずれもかなり大がかりな機械を使用します。
簡単に地金を溶かして流せば良いと言うわけには行きません。
ルツボの温度はかなり高温で、18金では約880℃、シルバー925ではおおよそ850〜900℃。
pt900では1800℃くらいです。
石膏を割り、取り出した製品です。
これには地金を流すための湯道や不要なバリが付いていますので、
カッターなどで取り除きます。

*石をセットします。

ここからは磨き、石留め、仕上げと前回覗いた伝統的な金工技法による職人仕事になります。

こうして出来上がります。
結構手間がかかり神経も使いますが、難しければ難しいほど挑戦しがいのある楽しい仕事です。

お預かりした宝石・ジュエリーは全てリフォームにおいて保険の対象となります。
※お客様によるリフォーム保険料金の負担は、一切ございません。
日本で唯一、『夢仕立』だけが認められているリフォームシステムにより、大切なお品物を安心してお預けいただくことが出来ます。

- 「夢仕立」はお客様のご予算を第一に考えます。
「夢仕立」のジュエリーリフォーム技術には、品質は落とさずに代金を抑えるさまざまな方法があります。
あらゆる方法にて、ご予算とイメージにご満足いただけるご提案をさせていただきます。









































